はーとだより創刊準備号

 ゴールデンウィーク間近にもかかわらず、朝夕の冷え込みが突然乱入し、「一体いつ冬物をクリーニングに出したらエエネン!」と突っ込みの声が聞こえそうな毎日が続いております。気候不順のためか、それほど高熱は出ないものの風邪を引いたりお腹をこわす方が散見されます。
 さて、今井はーとクリニックは4月22日をもちまして開業五周年を迎えることができました。これもひとえに皆様からの温かいご支援の賜物と心から感謝いたしております。このたび五周年を期に、初心を忘れないために、そしてさらに皆様に喜ばれ、安心を抱いてもらえるようなクリニックに成長するために「はーとだより」という通信を発行することになりました。今回は創刊準備号として、私の5年間の振り返りと6年目の所信表明をお読みいただければ幸いです。

 我々は皆何らかの形で社会貢献をしており、心身ともに健康でなければ十分な社会貢献を行うことはできません。その中で、健康な状態を陰で支える「黒衣」が私の役割であり、同時に、病(やまい)の侵入を防ぐ個々の身体あるいは地域全体の「医療の門番」というのが5年間で出来上がった私のクリニックのイメージです。

 立派な「黒衣」あるいは逞しい、頼りになる「門番」になるためには、まずは日進月歩する医学における幅広い知識のキャッチアップが必要であり、医師としての技術力向上が最低条件となります。その意味で昨年は教科書の分担執筆や学術講演を行うなど、日常の学習以外にも勉強の機会を与えられました。また糖尿病の新しいお薬の治験を大阪の診療所で唯一依頼されたことはクリニックが評価された結果と受け止めています。今年も新たに教科書の執筆を依頼されています。また、日常の臨床における問題点を研究し治療につなげるための研究会を立ち上げ、今年度の研究の責任者を務めることになりました。さらに、4月からリハビリに取り入れている操体法の皆様向けの講習会や、昨年までローズ倶楽部で行っていた体操教室なども企画しています。

 知識や技術と並ぶ大きな柱である“はーと”とは、患者さんひとりひとりを尊重し、思いやりを持って正面から向き合うこと、言動の基準は「患者さんのために」。これらの私自身の医療理念は幸いにもスタッフにも浸透し、クリニックの理念として同じベクトルを向いているものと確信しています。

 この通信や、まもなく設置予定の意見箱などを通じて、皆様方とのコミュニケーションをさらに深め、今後も立ち止まることなく、微力ながら皆様そして地域の健康に貢献致したい所存であります。まだまだ未熟ではありますが、6歳の子供を見守るつもりでクリニックの成長を見届けていただければ幸いに存じます。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。